コース紹介
「夢中」になれる仕事、きっと見つかる!TECH.C.だから様々な「職種」と「業界」が目指せる!
2016年取材
世界中を熱狂させる
“ゲームクリエイター”へ
東京ゲームショウ2015、TECH.C.学生作品出展ブースに、株式会社セガゲームスオンライン研究開発部の方がお越しくださいました。TECH.C.の学生にも熱烈なファンが多い「ファンタシースターオンライン2(PSO2)」の開発に携わる、株式会社セガゲームスで活躍中の若手プランナー、デザイナー、プログラマーのお三方との対談企画が実現しました。
学生 御社の社風や雰囲気などを教えてください。
石橋 部署にもよるとは思いますが、いい意味で上下関係はゆるいと思っています。仕事の話から雑談まで、上の立場の人たちにも話しやすい環境があります。
福留 一番にぎやかなのが企画セクションで、デザインはもう少し大人しく粛々と仕事をしているような雰囲気です。
佐藤 デザイナーと同じで、プログラマーも基本的には画面とにらめっこなので割と静かですね。社内の雰囲気としては、新人のうちから積極的に「これをやりたい」と提案すれば採用されることが多いと思います。
学生 作品に対してどのような思いを持ちながら制作に取り組んでいますか?また、仕事にやりがいを感じるのはどんなときですか?
石橋 プレイした人の思い出に残るゲームをつくりたいと思っています。担当しているのがオンラインゲームなので、1人じゃなくて、友達と一緒に遊んで楽しさを共有できるものをつくりたいですね。「このゲームで遊んでよかった」と思えて、遊んだ後もしみじみいい気分になれるようなものがつくれるといいなと思います。実際に自分でつくったオンラインゲームの反応を見られるのは楽しいですし、一番やりがいを感じます。
福留 ゲームは大人数のチームでつくっているので、一人でつくるときには得られないようなチームの一体感があります。「みんなで苦労したけど、いいものができた」という瞬間は、「この仕事をやっていてよかった」という気持ちになりますね。
佐藤 新人の頃から、プログラマーとして妥協しないようにしてきました。たとえば難しい仕様でも、「面倒だから」とごまかすとユーザーの期待には応えられないと思うんです。だから、プレイヤーの皆さんに「すごく楽しい」と褒めてもらえるとうれしいですね。
あと、プログラムのコードはチームの人からも見られているので、一行ずつ丁寧に書くようにしています。柔軟性のあるコードを書いて「使いやすい」と言われたらうれしいですし、常に「きれいなコードだな」と思われるような仕事をしたいと思っています。
学生 一つのゲームをつくるのに、どのような仕事の方が関わっていますか?
石橋 大きく分けると、企画・デザイン・プログラム・サウンドの各部門になります。デザイナーは特に分業が進んでいて、モーショナー、エフェクター、モデラーなどにわかれています。
佐藤 プログラマーは基本的にクライアントとサーバーの2種類です。基本的にプログラマーとプランナー、デザイナーはプロジェクトの専属になります。
福留 サウンド担当の部署があって、そこの人たちはプロジェクトには属さず、セガ全体のサウンドをつくっています。
学生 オンラインゲームをつくる上で、プランナーの方はどのように仕事を進めているのでしょうか?
石橋 オンラインゲームをつくる上では進捗管理がとても大切です。例えば、毎月配信する予定が決まっていたりするので、「1ヶ月先の締切のものは、この時点までにここまで終わらせる」というようにしっかり舵取りすることが大事だと思っています。そのかわり細かく配信していけるので、自分がつくりたいものをどんどん提案していくこともできます。世の中に出してすぐに反応も見られるので、また新しいものをつくろうという意欲も湧いてきますね。
学生 オンラインゲームで、どのようにユーザーを飽きさせない工夫をしていらっしゃいますか?
石橋 仕様を考えるときに「前に出たものに似ている」という指摘があれば、どんな小さなことでも直していきます。一つひとつ細かく考えていくことが結局、マンネリ打破につながるのかなという気はします。
福留 デザインとして意識するのはやっぱり、前と同じにならないように、きちっと差別化して絵にしていくということです。たとえば、森のようなステージばかりが続いたら、次は和風のステージにするとか。そういうバリエーションを出していってあげるのが大事なのかなと思います。
佐藤 マンネリ化させない方法と言ったら、「アップデートに次ぐアップデート」による「新規コンテンツの実装に次ぐ実装」ではないでしょうか(笑)。更新するたびに変化が見えるようにすることが、マンネリ化を防ぐ方法じゃないかと思います。
学生 これからゲーム業界を目指す人たちに向けて、エールをいただけるとうれしいです。
福留 ゲーム業界を目指すことだけが目標だと、就職が決まった瞬間に目標が達成されてしまうので、学生さんにはもうちょっと先を目指してもらいたいと思っています。自分がゲーム業界に入って何をしたいのかを、きちんと考えて自分なりの目標を持って、ゲーム業界を目指してきてもらえるといいなと思います。
石橋 自分がつくったゲームを世の中に出して、たくさんの人に遊んでもらうというのは、なかなかできない体験です。皆さんは、学生時代から東京ゲームショウに出展できていて、とてもうらやましいです。仕事では大変なこともありますが、情熱を持って自分がやりたいことを続けていれば、ユーザーに届いて反応となって返ってきます。その反応を見られたときの喜びや感動は、何度体験してもやっぱりいいものです。そういう仕事の楽しさはゲーム会社ならではだと思うので、ぜひ目指してほしいですね。
佐藤 私も学生時代にゲームをつくったことがなかったんですけど、いま普通にゲーム会社で働いています。ですから、経験が浅いとか、やったことがないからといって諦める必要はないと思うんです。わからないことは「会社に入ってから学んでやる!」という気持ちが重要です。ゲームに少しでも興味があるなら、ぜひゲーム業界を目指してください!