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企業×在校生 対談プロジェクト

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学生
  • 1年 スーパーゲームクリエイター専攻 高山さん
  • 1年 スーパーゲームクリエイター専攻 鷲頭さん
  • 3年 ゲームプログラマー専攻 相馬さん
  • 3年 3DCG専攻 弓気田さん
  • 4年 スーパーゲームクリエイター専攻 市川さん

特別講師

  • Game GM(General Manager)
    谷浦 裕輔
    2012年入社。プロダクトマネージャー職を経て
    2015年より現在のゲームジェネラルマネージャとしてモバイルゲーム開発全体の統括に携わる。
  • アートディレクター
    藤田 基
    2013年入社。スマートフォン向けのゲームアプリの開発を中心とするスタジオにてアート部門を統括。スポーツゲームを軸に数タイトルのビジュアルを主導しています。
  • ソフトウェアエンジニア
    David Scripps(デービッドスクリプス)
    米国ミネソタ州出身。2013年にEA入社。EAジャパンにおけるスポーツモバイルタイトルの開発に携わる。
  • データアナリスト
    野瀬 浩代
    入社1年目。Analytics Team所属。ユーザの行動データ分析を中心としたキャンペーンの効果測定などユーザの行動の「見える化」を担当。

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エレクトロニック・アーツ株式会社 × TECH.C.EA×TECH.C

音楽あり、映像あり。ゲームは最高のエンターテイメントです。ぜひ、一緒に働ける仲間に

家庭用ゲーム機、携帯ゲーム機、PC、携帯電話など、あらゆるプラットフォーム向けにエンタテインメント・コンテンツを開発し、全世界で販売する世界最大規模のゲームソフト会社、エレクトロニック・アーツ。ウルティマオンライン、バトルフィールドシリーズ、FIFAシリーズなどのゲームタイトルでも有名です。今回、スタッフの方4人にお話を伺いました。

Contents

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新しいことがたくさん、すごい速度でやってくると思うんですけど、それを楽しんでほしい。

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学生 みなさん、どのようなお仕事をされているか教えてください。

谷浦 ゲームゲネラルマネージャーをしています。人に状況を説明して、最終目標に向かって、背景の話をして、個々のアイデアを引き出す役目です。引き出したものを活かすというか。一対一で話すなどして、個々のメンバーからのアイデアや意見を集めて、みんなで納得いく形で前に進める仕事です。

藤田 私はアートディレクターです。CGを作っているメンバーに方向性を与える役割です。思い込みがバラバラになったりしないよう、その意識を統一させる、ビジュアルを揃えていく仕事です。

野瀬 データアナリストです。今日来たユーザーのうち次の日に何人戻ってきてゲームを楽しんでくれましたとか、お客様の行動を見たり、お客様の気持ちや動きを数字にして、見えるようにすることをしています。お客様が掲示板に書いてくれてることを集めて、今思っていることをまとめたりとか。さらに、集めたデータから「こう言う人が多いけど、実際は違った行動してる!」といった分析もします。

デービッド 僕はプログラマーです。仕様が変わっていく中で、安定したプログラムを作ることを心掛けています。CGアーティスト、プランナーと話し合って理解した上で仕事するのが大切だと思っています。

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自分の考えを伝えることができる人、困難を楽しめる人と一緒に仕事がしたい。

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学生 入社前と入社後で会社への印象が変わった部分はありますか?

野瀬 入社前に「この会社って」という印象・先入観は特別持っていませんでした。入社後は、オープンだなぁとか、自由だなぁとか、何でもありなのね、とか思います。思った以上に、いろんな人が居る、良い意味でカオス。国籍も個性もとてもバラエイティ豊か。すごく自由な会社です。どんな人でも受け入れてくれそう、新しい感じ。

学生 日本に向けてゲームを作る上で心掛けていること、海外市場との違いは何ですか?

谷浦 ウェスタンマーケットと日本のマーケットは本当に違います。グローバルカンパニーとして、例えば「トップページにボタンを置こう」となった時でも、アジアとアメリカでは上がってくるデザインが全然違います。同じ単語でも、UIでも、インプット(注文・要求)は同じでも、アウトプットが全然違うなんてことはよく起きうることですね。お互いの文脈をお互いがわからない、例え文脈をわかったとしても、予想がつかないことがたくさん起きます。具体例と、なぜそういうことが必要なのかという理由をきちんと説明しておかないと困ったことが起きやすいんです。逆に言えば、そこをしっかり押さえてさえいれば、問題なく進めることができるわけです。

学生 いま、御社が希望する人材の条件を知りたいです。そのために学生のうちにやっておくべきことを知りたいです。

谷浦 職種別に言えばそれぞれあるでしょうけど、僕はあらゆる職種に共通な条件をお話しします。我々はいろんなメンバーとグループで作業を進めていきます。そのとき、グループでの会話の中に、自分自身の強い意志で、しっかりと話し合いに参加できるか。自分の考えを言うことができるか、前のめりで仕事に一緒になって取り組めるかというのはとても重要な条件です。厳しい言い方かもしれませんが、誰かがストローフード(ストローでも飲めるくらいに食べやすい大きさに切って、砕いてくれた食べやすい食事)を与えてくれるのを待つのではだめで、それだと個々の能力が十分に発揮されないので。受け身の姿勢で仕事に取り組むのではなく、状況を自らが把握して、自ら率先して動ける人と一緒に働きたいなと僕は思います。そのために今できることは、知識やスキルは大切だけども、「私はこう考えます」という柱、核を作る・持つのが大切。「こういう考えを持っている」「こういう生き方がしたい」「こういう自分になりたい」とか、人生観というか。ちょっと概念的な話ですけど。

野瀬 「(自分の求めるものが)なかったら、つくっちゃおうかな」と思えるくらいの人がいいと思います。「ないから諦めよう」ではなく、わくわくしながら、「なかったら、つくっちゃおうかな」と思える人。新しいものをつくったり、新しいことにチャレンジしたり、壁にぶつかることに対してウェルカムな人。問題が起きた時でも前向きな考えを持てる人。いまの皆さんで言うと「学生だからこれは無理だ」とか決めつけないで、「どうやったらできるかな」とか思うようにしてほしいなと思います。

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女性でも活躍できる自由な土壌。プロジェクトによってはチームの人数も変わる流動的な職場

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学生 御社で働いている女性の比率と、御社における女性の活躍を教えてください。

野瀬 スタジオサイド(制作現場)では、1チームに1人女性はいると思います。人事や経理などの部署には女性がもっと多いですね。アートの現場では3割くらいが女性ではないでしょうか。私のアナリティクスチームは3人ですが、そのうち2人が女性で活躍しています。はっきりとものをいう女性が多いですが、それははっきりものを言っても許される、そういう自由な土壌がある会社だからですね。

学生 独自のゲームエンジンを作ったりすると思うのですが、その時の作成に携わる人数や資金、意見などはどうしているのですか?

藤田 恐らく、うちの会社で有名なのは「フロストバイト(EA Digital Illusions CE社開発のゲームエンジン)」ではないでしょうか。一方で、このスタジオではモバイル(スマホゲーム)も作成していて、既存のものを使うケースも多いですね。ですのでエンジン開発に関わる人数はちょっとわからないのが正直なところです。

デービッド 自分たちでエンジンを作るのは割が合わないし大変です。ユニティもあれば、自分で作ったエンジンを使ってるチームもあります。ケースバイケースですね。プロジェクトごとに違います。

学生 御社でゲームを作るとき、初期の案は何人くらいで会議して決めているのですか?

藤田 誰かが会議をして、「これをやれ!」と決めているわけではありません。大まかな方向性を決める人たちがいて、彼らと、もっとこうしていきたいと思う現場の人たちが話し合ったりしながら決めていきます。

谷浦 流動的です。机が近い者同士で盛り上がることもあるけど、それだけだと仕事にならないので、しかるべき人に話をして、サンプルを研究したり実際に作ってみたりしながら、アイデアを膨らましたりして。あとの工程になればなるほど人数は増えていきます。

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本社や他のスタジオとの交流も多い!

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学生 開発する際にメインで使用する3Dソフトを教えてください。

藤田 Mayaですね。EAの中ではほとんど。メインで3dsmax使っているところ(チーム)はないかな。遠くのスタジオ同士でデータの交換もあるので。統一しておかないと。

学生 モデリングでは、どのくらいの期間を設けていますか?

藤田 作るものでばらばらです。1日のモノもあれば、1か月以上のモノもある。それを分業して、何か問題が途中であってもリカバリーできるように体制を組んだりします。あとは海外の方にモデリングをお願いすることが多いですね。短期間に、一斉に作る必要があるときなど。

学生 御社ではスポーツ選手のモーション等はどのように取り入れており、時間をどのくらい確保していますか?

藤田 わからないです。カナダに大きなキャプチャスタジオ、それこそコストコくらいの大きさのスタジオがありまして。1本ごとのシューティングは短いけど、モーションの数が膨大にあるので、取り込みの時間はものすごいかかります。3か月とか。本物(実際の選手)がくるときは、そんなに撮影に時間を掛けられないので、シューティング時間はとてもタイトになります。

学生 EAアメリカ本社との交流は何かありますか?(例えば共同開発など)

谷浦 交流は多いですね。同じサッカーゲームを協働でつくったりだとか。市場が違うので(ゲームの内容には)アレンジが必要になってきますが、根っこ(ゲームの根幹)が同じものが結構あるので、先に先行しているものから、技術情報や企画などをもらって共有したりだとかはあります。

デービッド ユニティの使い方などを海外のスタッフにチャットソフトで聞いたりします。「ここでハマってるんだけど、誰か解決方法知りませんか?」とか。メンターシップ(※)があります。技術のレベルアップをしたいときに、人事部に探してもらいます。世界各国の(社内の本社・支店)情報網から探してもらいます。

※ メンタリング(Mentoring):人の育成、指導方法の一つ。指示や命令によらず、メンター(Mentor)と呼ばれる指導者(教える人)が、本人(教えてもらう側)と対話しながら自発的・自律的な発達を促す方法。

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今からアルバイトをさせてください。そして採用の機会をください!

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学生 目を引くポートフォリオはどのようなものですか?

藤田 中身も大切ですが、作業が丁寧だというのは意外と重要かも。誤字脱字がないとか、ページ番号を入れて見る人に親切に作られているとか。紙の場合は中身だけじゃなく、装丁もちゃんとして仕上げた方がいい。一方で、最近はデータでの提出もあると思うので、少しでもきれいに見えるように仕上げるとか、ウェブページみたいにリンクして整理する・仕上げるとか。外部サーバーに作品を置いて、ページリンクを教えて見てもらうようにするとか。必ずしも紙である必要はないですが読み手のことを考えてきれいに丁寧に。

学生 自分は今年度卒業のプランナー志望です。作品を見ていただいて、今からインターンやバイトをさせていただいてからでもいいので、そういったところから採用の機会をいただくことは可能でしょうか

野瀬 勇気のある質問!凄いと思う!そういうの大事だと思う。

谷浦 どうぞ(笑)!いま持っているなら、あとで見ますよ!自分から貪欲に関わっていくのは大切だと思う。

学生 今後ゲームは世界的にどう影響していくと思いますか

谷浦 ゲームと変わりゆく世界のつながり。人と人とがつながるコンテンツとして、もっとモバイルデバイスもそうだし、ゲームのポテンシャルは高まってくると思います。SNSひとつとっても、自分で配信したい人・実際に配信する人がどんどん増えてきましたよね。ユーチューバーしかり。そのような状況の中で、我々もそういったお客様のニーズに応えていかなければいけないと思っています。見て楽しいコンテンツ、やってフェアなスポーツになるようなゲームなど研究していかなればなと。フェイスブックでゲームが配信される日も来るかもね。

学生 各社がVR産業に手を伸ばす中、EAとしてVRゲームはどう捉えていますか。個人的には「バトルフィールド」をVRでやりたいのですが、提供予定はありますか?

谷浦 「バトルフィールド」ブランドが大きすぎて、簡単には申し上げられないのですが。いつかは見られるかも?知れません。

学生 御社で最も需要のある人はどんな人ですか?

谷浦 一番最初の企画を立てるプランナー、それをビジュアライズするアーティストだったり、それを実装していくプログラマーだったり、いろんな職種がありますが、どの職種にも分け隔てなく需要はあります。

デービッド この技術が大事です、は言えない。新し技術がどんどん出てくるし、どんどん覚えなきゃいけないから。言語よりも、そういう意識と姿勢を持っている人が需要があると思います。

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良い仕事を続けるために、どんなことをしていますか?

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学生 忙しい時の気合の入れ方、休日などの息抜きの方法はどのようなことをされていますか?

野瀬 お寿司じゃないですかね(笑)。私たちのところは、ここぞという時にはお寿司とったり、ピザとったりして、みんなで食べて気持ちを上げます。これは今すぐできるテクニックじゃないかな(笑)。あとは、個人的にはお散歩します。人間って単純なことをしているときに脳が活性化するそうなんです。アイデアが浮かんだりとか。人によっては散歩じゃなくて、シャワーかも知れないし。

谷浦 みんなでそろって何かをやる、同じ時間を過ごすというのは大切ですね。それに休みを計画的にきちんと取るというのはとても重要なこと。プライベートの充実なくして、良い仕事はできないですよ。

デービッド ワークライフバランスが大切。どういう風に(バランスを)とればいいのか、みんなで話し合ってる。最近、セミナーも受けたりして。ちゃんと休日を取らないと、パフォーマンスが下がります。

藤田 これまでの流れを壊すようで申し訳ないのですが(笑)、私は休日でもゲームをします。お酒を飲みながらゲームをします。作ってるものとは(ゲームの性質が)遠い、まったく毛色の違うゲームをします。ジャンルの違うのを。

学生 目を引くポートフォリオはどのようなものですか?

藤田 中身も大切ですが、作業が丁寧だというのは意外と重要かも。誤字脱字がないとか、ページ番号を入れて見る人に親切に作られているとか。紙の場合は中身だけじゃなく、装丁もちゃんとして仕上げた方がいい。一方で、最近はデータでの提出もあると思うので、少しでもきれいに見えるように仕上げるとか、ウェブページみたいにリンクして整理する・仕上げるとか。外部サーバーに作品を置いて、ページリンクを教えて見てもらうようにするとか。必ずしも紙である必要はないのかなと読み手のことを考えてきれいに丁寧に。

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学生時代はどんな勉強をしていましたか?

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学生 (学生時代は)どんな勉強をしていましたか?

デービッド コンピューターサイエンスを学んでいました。学校ではCとかC++とか。他の言語も、パールとか。数学とかアルゴリズムとか。

藤田 私の学生時代にはまだCGはまもとになかったですし、学校にもパソコンはなかったので、自分でアルバイトしてパソコン買って自分で独学でやってました。学校では手で絵を描いてました。

野瀬 データアナリストは半分プログラマーのような職業で、お客様の行動をデータベースから見るためにデータベースを操作する言語を使える必要があります。その他に、統計の知識やわかりやすく資料を作るスキルも求められます。実は私は学生時代の専攻は英語学や英語教育なのですが、その時に「わかりやすく説明すること」や統計を使って「どんな教材が効果があるのか」と言ったことを数字で比較したりしていたことが今の仕事につながっています。

谷浦 大学ではファイナンスの勉強をしました。MBAをとって、ビジネス全般を学びました。ロジックを学びました。マーケットがこう動いたら、こうなるだろうという仮説の立て方とか、仮設通りの時、外れた時。頭の使い方はその時と同じですね。設計図通り行かないことがほとんどなので、その場合の対処方法とか。なんか今に生きていますね。

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みんなが考えそうなことの、それ以上の違うことを考えていきたい。

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学生 これからゲーム業界を目指す人たちへのエールを頂きたいです!

谷浦 ゲームは最高のエンターテイメントだと思います。音楽あり、映像あり。何より我々のインプットを受け付けてくれて、他の人とつながることができる。しかもリアルタイムに。人類の到達してきた総合的エンターテイメントの半歩先を行くのだという。そこを担っていくのだという意識で取り組んでほしい。がんばれー!

野瀬 ゲームって万能だと思っています。誰かを楽しませて、やる気を出させて、ゴールに向かわせる仕組みだと。例えば普通に英単語500個覚えて!って言ってもなかなか達成できないものが、じゃぁ、ポケモンの名前を500覚えて!だと、みんな簡単に暗記しちゃう。この(ゲームの持つ)仕組みって、素晴らしいと思います。だから、その素晴らしい仕組みを広い視野で見てほしい。ゲームだけのものにするのはもったいないんです。人の人生がもっと楽しくなることだと思うので。もう一つは、ゲームって新しいものの連続だと思っています。新しいことがたくさん、すごい速度でやってくると思うんですけど、それをわくわく楽しんでほしい。

藤田 私の高校でゲーム業界に進んだ人はとても少なかった。勝ち抜いてこの世界にたどりついたと思っていましたけど、こういう会社に入ると同じような経歴の方がたくさんいるわけですね。それだけに、みんなが考えそうなこととは異なる考えも持ち合わせて形にしていけば、どこかで実になるのではないかと思っています。

デービッド ゲームはエンターテイメント。世の中に嫌なことはいっぱいあるけど、ゲームしている間は忘れられる。他の人と遊べるし、ゲームの持つ力は素晴らしいと思います。この業界は楽しい。ぜひ、がんばって、この業界に進んで来てください。

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