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企業×在校生 対談プロジェクト

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学生
  • 1年 メカトロニクスエンジニア専攻 ヤンさん(中国出身)
  • 1年 メカトロニクスエンジニア専攻 チャさん(マレーシア出身)
  • 2年 ロボット専攻 久保木さん
  • 2年 ロボット専攻 高木さん
  • 2年 ロボット専攻 富田さん
  • 2年 ロボット専攻 クワックさん

特別講師

  • 代表取締役社長
    森 豊
    2014年より代表取締役として、新しい技術を積極的に取り入れ、JTPのビジネスの拡大・発展を牽引している。
  • 常務取締役
    新規事業開発本部
    為田 光昭
    新規事業担当として、クラウド、人工知能、IoTなどの新しい技術を活用した独自サービス開発を担当する。
  • 営業統括企画本部
    セールスマネージャ
    須佐 亮太
    企画系の会社を経て、当社に入社し、ロボティクス事業の営業担当として、金融業界医療・介護分野など幅広い分野の企業でのロボット活用の拡大を促進している。
  • 新規事業開発本部
    IoT・AIソリューション
    ロボティクスエキスパート
    深田 宏興
    入社後、ヘルプデスクエンジニアとして活躍している中で、ロボティクスエンジニアとして抜擢され、多くのロボットアプリケーションを手掛ける。

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日本サード・パーティ株式会社 × TECH.C.日本サード・パーティ株式会社×TECH.C

IT・ロボットは超成長産業
あなたたちのアイデアがこれからの世界を変える

海外テクノロジー企業の日本市場参入のみならず、次々と最新技術を手がける、日本サード・パーティ社(JTP)。代表取締役社長の森氏をはじめとする社員の方々に、JTP社の経営理念、将来のIT・ロボット業界のビジョン、ロボット「NAO」を活用したIT人材育成、ビジネス展開などを伺いました。TECH.C.の学生に対する高い評価、うれしいメッセージもいただきました。

Contents

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これからは大きな会社が強いのではなく、アイデアを持っている会社が強いのです。

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学生 貴社の理念(会社設立コンセプト)は何ですか?

弊社(JTP)は29年前に、メーカーとユーザーの間に入って専門的に修理サポートを行うことでスタートした会社です。ファーストパーティとはメーカー、セカンドパーティとはユーザー、サードパーティがメーカーとユーザーの間に立つサポート企業になります。私たちは、サードパーティとして、海外のハイテク企業の日本進出を「専門的技術」をもってサポートし、国際ビジネス社会における開かれた日本市場を形成するお手伝いをしています。その上で、JTPが興す全ての事業は「社会」と「顧客」の発展に寄与することを第一の目的とし、「利益」より「正しい行為」を行なうことでその実現をはかる。それがミッションです。「義を先にして、利を後にするものが栄える」という荀子の言葉を信念として、事業を行っています。

学生 貴社が考える将来のIT・ロボット業界のビジョンは何ですか?

今や、ITの技術はみんなが使えますし、世の中にはAI(人工知能)もある、クラウドもある、ロボットもある。さて、今後はITを使って何をするのか?それが重要です。今後は、新しい技術を利活用(利用と活用)する時代。例えば、少し前までは「ビッグデータ」と頻繁に言われていましたが、今はそれが「IoT(モノのインターネット化、Internet of Things)」という言葉に置き換わりました。一言で言えばIoTって、センサーから情報を取って効率化するというだけのこと。このように、「ITを使って何をするのか」をみんなが模索している時代なのです。すなわち、これからは、お金が持っている会社、人をたくさん雇っている会社が強いのではなく、アイデアを持っている会社が強いのです。たとえば、私たちの会社のようにインフラのサポートをやっていた会社が突然ロボットを手掛ける。それはロボットでイノベーションしたいと考えたからです。教育やアプリ開発によって、世の中にために役に立ちたいと考えたからです。もしかしたら、自閉症の子供たちを助けることができるかもしれない。AIを使ってコールセンターの自動化ができるかもしれない。今後は、どれだけ新しい技術、どれだけ新しいアイデアを持てるかが重要だと考えています。

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NAOは「Pepper」の先輩ロボ。ITやプログラミング、アプリ開発のお手伝いをします。

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学生 NAO(※)を取り扱おうと思った理由について教えてください。

為田 NAOは、様々なプログラミング言語で動きます。その上で、取り扱いたいと考えた一つ目の理由が、弊社のエンジニアスタッフの教育・育成(プログラミング)のため。もう一つが、弊社独自のサービスに取り組めないだろうかと。実際に、私たちが長年取り入れてきた教育事業の中で、新人研修にNAOを導入し、ITやプログラミング、アプリ開発のために必要なフローや、また、学ぶことの面白さを伝えることに使っています。

※ NAO:自立型ヒューマノイドロボットで、多くのセンサーとカメラ、マイクが内蔵されており、19ヶ国語に対応。また、顔、感情などを認識することができる。国際的なロボットコンテスト(ロボカップ)において標準機として採用。JTPでは、NAOを活用したプログラミングのトレーニングをはじめ、専用のアプリケーション開発、プロモーションを目的とした店舗やイベント会場での接客や受付のコンパニオン、教育アプリケーションを活用した子供向けエデュテインメントなど、来るべき時代を見据え、人とロボットの多様な関わり合い方を提案する様々なサービスを提供。なお、PepperはNAOの技術をベースに開発されたので、NAOはPepperの先輩にあたります。

学生 NAOの指の駆動はどうなっていますか?

深田 一般的に、ロボットの指、ひとつひとつの関節にモーターを埋め込むと製造コストが高くなってしまいます。NAOの場合は、指先にワイヤーが固定されていて、腕の根本に付いているモーターがワイヤーを引っ張って伸び縮みを実現しています。いまは5世代目(エボリューション)なのですが、これまでに比べギアをメタルに変えるなど、バージョンアップしています。

学生 関節に使われているサーボはどれくらいの力がでますか?

深田 モーターのタイプは3つあります。上半身を力強く支えるため、脚のモーターのトルクは高めに設定しています。腕と首のモーターは、中くらいの出力のモーター、指先は一番弱い出力のモーターになっています。このトルクでどんなことができるかというと、歩行はもちろん、腕立て伏せができますし、NAOを倒しても自力で起き上がることができます。非常にパワフルですね。指先で物が掴めますが、安全上の問題も考え、500g前後の力に抑えています。ペンを持って文字を書いたりもできます。

学生 アプリ開発に使用しているソフトは何ですか?話せる言葉は英語と日本語以外ありますか?ベトナム語は話せますか?

深田 NAOは、ペッパー同様、「Choregraphe(コレグラフ)」というソフトウェアでプログラミングされています。この「Choregraphe」では、ビジュアルプログラミングの方法が採用されていて、プログラムのコードを記述できなくても、機能ごとに用意されたボックスをドラッグ&ドロップでつなぐことで、簡単にプログラムを構築することができます。言語は19か国語に対応していますが、残念ながらベトナム語は対応していません。

学生 人型のロボットは、この先普及すると思いますか?

為田 現在、人がやっているサービスをロボットに置き換えていくという状況が広がってきています。中でも人型ロボットは対面で話すシーンに多く用いられていますから、今後ますます発展していくと思います。ただ、形は二足歩行なのか、話すだけなら顔だけでいいのか、など形態はどうなるかはわかりませんが。

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自社の利益を考えることはもちろん大切ですが、常に、「お客様のため」を第一に、仕事しています

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学生 会社創立の経緯を教えてください。

私は二代目の社長となりますが、先代の社長が立石電機製作所(現オムロン)で働いておりまして、会社から「アメリカに行ってATMを修理・サポートする体制を築いてきてくれ」と言われたそうです。たまたま飛行機の隣に座っていたアメリカ人に「この広い土地で、どうやってサポートしたらよいのだろう」と相談したときに、「サード・パーティ・メンテナンスを使えばいいじゃないか」とアドバイスされたそうです。日本でも最近は普通になりつつありますが、当時は第三者の会社が修理サポートするなんて珍しく、自社のグループ会社が修理サポートすることが当たり前だった。でもアメリカでは全然関係ない第三者の会社が修理サポートを行っていて、それによって広いアメリカ全土に置いて、サポート体制を築くことができた。「これを日本でもできないだろうか。サポート専門の会社を作ってはどうだろうか」と考えたことが、日本サード・パーティ株式会社の誕生の経緯です。設立当初はイベント会社だとか、パーティをしてくれる会社だと誤解されて電話がかかって来ていたそうです(笑)。

日本のIT企業は、海外と比べると思ったほど進んでいないのが現状です。例えばパソコンの中身を覗くと、OSはマイクロソフト、CPUはインテル、ディスクはシーゲル、マザーボードはNVIDIA、メモリーはサムソンという具合…日本の企業名がありませんよね。残念ながら、日本のIT企業から、イノベーションを起こしているわけじゃない。ここ最近は、常に新しい技術は海外からやってきているのが、現状です。加えて、IT企業は、最近日本に進出してこない(会社を構えようとしない)のですが、それはなぜかというと、日本語の壁が大きいのです。日本では、日本語の教育、日本語のサービスなどが要求される。それで、もう海外からIT企業は最近日本に進出してこないのです。だから、我々が間に入って、「言葉の問題、我々のスタッフは英語ができますからサポートできますよ」と解消しています。

学生 日々、どんな姿勢で仕事に取り組んでいますか?

私たちは、「義を先にして、利を後にするものが栄える」を行動原則としています。つまり、「自分たちの利益は置いておいて、お客様が、日本の社会が、どう感じているのか考えて行動すること」という意味です。企業である以上、自社の利益を考えることはもちろん大切ですが、常に、「お客様のため」を第一に、仕事しています。

学生 人材育成としては、主に何をされていますか?

社員一人ひとりが、資格取得をすることに積極的に取り組んでいます。新しい技術を習得しないと、IT業界の変化に付いていけないことがあります。例えば、10年前にはセキュリティの資格である「EC-Councilセキュリティエンジニア」資格というものを全社員が取得しましたが、2009年には仮想化技術の資格「VMware 認定資格」、去年からはクラウド技術のAWS(Amazon Web Services)の認定資格「AWS認定資格」を100人が取得しました。そのために、会社としては研修を受けられるようなサポートを行っています。このように、IT業界で仕事をしていく上で、常に新しい技術を取り組むという文化が社内全体で定着しています。

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イノベーションとは、レボリューション。

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学生 貴社にとっての、イノベーションとは何ですか?

私は、イノベーションとは、レボリューション(革命)だと思っています。たとえば、インターネットは情報の民主化をもたらしました。インターネットがなかった時代は、情報を先に知っている人が強かったですが、インターネットが広まったことで、みんながほぼ同時に情報を手に入れられるようになりました。すなわち情報の民主化です。クラウドは資産の自由化で、ハードウェアの資産を持たず、サーバーをネットワーク上で借りれば利用できる時代となりました。メールを利用するとき、メールサーバを自分で建てる人はいませんよね。そして、最近注目されているものが、ブロックチェーン(※)です。ビットコイン、仮想通貨って聞いたことがあります?この技術がもたらすものが、金融の自由化なのです。これからは、今までのような手数料を支払う必要がなくなるでしょう。みんなイノベーションと聞くと、新しい技術を生み出すことだと思いがちなのですが、そうではなく、「何から人々を開放して、何を民主化しているのか」ということなのです。「いま、あなたは何に縛られていますか?」…それがわかれば、イノベーションの意味がよく理解できると思います。

※ ブロックチェーン:分散型ネットワークのこと。代表例がビットコイン(の中核技術として考案・実装された)。

学生 他社の競合製品についてやられたなと思ったことはありますか?

為田 製品という意味では、元々私たちはメーカーではないですので、やられたなと思うことは特にありません。ただ、ハッカソン(※)を大々的に催している大規模な会社さんなどには、ロボット活用のアイデア、企画力などで、やられたな、と感じることはあります。

※ ハッカソン:hack(ハック)+marathon(マラソン)からの造語。ソフトウェア開発者が一定期間、集中的にプログラムの開発やサービスの考案などの共同作業を行い、その技能やアイデアを競う催しのこと。最近では「アイデアソン」と呼んだりもする。

学生 今後貴社で考えられている製品はありますか?NAOのバージョンアップ?IoT関連?

為田 私たちはロボットのメーカーではないので、他に海外の良いロボットがあれば取り扱う可能性はあります。ロボットの後ろにどんなサービスを考えるか、ロボットをどう使って、どんなサービスを提供できるかを考えたいと思っています。

学生 コンピュータは生活を便利にさせるとともに、危険な側面もあると考えます。新製品を開発していく上で、「これは開発しない(機能やサービス)」と言うようなルール、境界線のようなものはありますか?

為田 例えば、みなさんウイルス対策ソフトをパソコンにインストールしていると思います。ウイルス対策ソフトを作っている会社は、ウイルスから守るのが仕事ですが、実際の現場では、自分たちでウイルスを作る技術がないと、それを防ぐ技術を作り出すこともできませんので、ウイルスを作ることもできます。敵の攻撃力・攻撃の仕方を知らないと防御する方法・ノウハウも獲得できないからです。ただ、ウイルス対策ソフトを作っている会社は、ウイルスをまき散らすことは決してしませんよね。それと同じです。サービスとしては出さないけれども、技術としては知らなきゃいけない。

その境界線が最初に申し上げた企業理念です。企業理念に沿ったものを作る、沿わないものは作らないということです。また、「危険な面」で言うと、今まさに話題なのがIoTのセキュリティ問題ですね。監視カメラのネットワークがインターネットに接続されたり、自動販売機、家電製品がインターネットに接続されたりと、パソコンやスマートフォン以外のセンサーや機器が、インターネットへ次々接続できるようになり、セキュリティの問題、プライバシーの問題が表面化してきました。

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「ロボットを考えることは、人間を考えることだ」

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学生 仕事をしてから意識するようになったことは何ですか?(普段の生活の中で目につくようになったこと、ふと考えるようになったことなど)

須佐 私は、ロボットの営業をしているので、生活の中でも、ロボットのことを一日中考えています。ロボット研究の第一人者、大阪大学の石黒浩教授の言葉で「ロボットを考えることは、人間を考えることだ」という言葉があります。ロボットが人間のサービスを代わりにやるのならば、まず始めに、人間のサービスがどうあるべきかを考えなければいけません。私は、自分や自分の生活に置き換えて、常にこのことを意識をして営業しています。

学生 学生の間にしておけばよかったと思うことは何ですか?(現在学生の私たちに対して、"是非やっておいては"と思うこと)

深田 みなさんは今、専門学校で、いろいろなことを学んでいると思います。メカトロということは物理や数学もやりますよね、電子回路の設計や、ロボットアームの制御工学など。僕は学生時代、「こんなことを覚えて、将来役に立つのかな?」と思いながら数学の授業などを受けていましたけど、いま社会人になって4年目ですが、「あのとき、きちんと勉強しておけばよかった!」と後悔しています。数学って、突き詰めると宇宙の法則を書いている言葉なんで、数学は物理(学)を再現するための言葉です。ビッグデータなどを取り扱ったりもしますが、すべて根本は数学です。だから、数学をしっかりやってください。

学生 貴社で活躍されている方々に共通している点があれば教えてください。

為田 共通項は、ITが好きなこと、ロボットが好きなこと。あとは、「自分でこれがやりたいです!」と手を挙げられる人だということ。私、面接のときに必ず学生の方に「日本サード・パーティという会社は、出る杭を打つのではなく、出る杭を伸ばす会社です」と言っています。自分で手を挙げて「これを自分にやらせてください」って積極的に仕事に取り組んでいる人は、みんな活躍しています。

学生 就職活動において必要なスキル(資格やプログラム関係なら言語)などがあれば教えてください。

為田 できればITの認定資格があったほうが、実力レベルがわかりやすいからいいですね。例えばプログラムだったらオラクル社のJavaの認定試験であるとか。「あ、この人はこのくらいできる人なんだな」というのがわかりやすいですよね。それから、言葉の問題。英語ならTOEICという物差しがありますよね。英語力を推し量るひとつのバロメーターになります。資格欄にどれだけの項目を書き込めるか、ということも大切かなと思います。

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欲しい人材は、「これをやりたい!」というものを持っている人

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学生 私達 学生が貴社に入ろうとしたら、どんなスキルを身につけてきて欲しいですか?また、現在貴社が欲しい人材とはどんな人ですか?(貴社が最も求められる人材とはどんな人材でしょうか?)

為田 スキルというよりは、学生時代に、「これがやりたい!」というものを作ってほしい。たとえば、「ネットワークには自信がある。ネットワークの仕事に就きたい」など。

「自分のやりたいこと」っていうのは、会社が命令できるものでも、決めることができるものでもありません。だから、一人ひとりが「これをやりたい!」というものを持っている人じゃないと採用するときに困ってしまいます。新卒を雇うということは企業にとって投資です。すぐに戦力となることは難しいからです。3年くらいかけて会社の戦力となる一人前のスタッフに育て、できるだけ長く働いて欲しい、と思っています。だから、最初から、「これがやりたい!」を持っていて、それに向かって頑張る人と一緒に働きたいのです。TECH.C.の学生さんたちは企業に引っ張りだこだとも思いますが、スキルよりも何よりも、自分が何をしたいかを明確に持っておいてください。就職においては「入りたい会社」ではなく、「これがやりたい」ということのほうが大事だと思います。万が一、就職した会社が潰れたとしても、「これがやりたい」と言えるものを持ってさえいれば、別の会社でそれが実現できることだってもちろんあるからです。

為田 あと「これしかやりたくありません」って人も難しいですね。将来の「これやりたい!」につなげるためのステップとして、会社から別の仕事を任されることもあるので。そんなことにも柔軟に対応できる人がいいですね。

ロボット大好きな深田は4年目ですが、それまではヘルプデスクの部署にいた。でも深田は、その任された仕事をきっちりこなしながら、「ロボットをやりたい」とうい気持ちを持って、仕事以外でロボットと向き合っていた。で、周囲が彼を認め始め、今の「ロボットエキスパート」としての彼がある。「やりたいことを決める、柔軟性を持つ」、この二つはぜひ覚えておいてほしいです。

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僕たちの会社に無いもの(市場・技術)を持っている企業と共創したい

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学生 AIとロボットとの今後の展開について、どのような計画が御社にはありますか?

私たちはメーカーではないため、エンジンの開発などにはタッチしません。その技術の利活用を考えるサービスを考えていきたいと。例えば、コールセンターの自動化、自閉症の子どもたちをサポートするようなプログラムなどを開発したい、考えています。

学生 今後、御社と共創していく企業とはどんな企業ですか?差支えなければ教えてください。

私たちの会社に無いもの(市場・技術)を持っている企業と共創したいですね。その中でも、文化・理念・行動規範が似ている企業、目指すところが似ている企業さんと、何かできればなと思います。

学生 技術的特異点(※)についてどのように思いますか?

為田 技術的特異点はいずれ来るのだろうと思います。仮に人工知能が感情をもつとややこしいことになるだろうなとは思いますが、人工知能って結局は人間が開発するものですから、どう使っていくかが制御できていれば、怖いことになるとは限らないと思っています。大切なのは、それらの技術を人間がどのように利活用するか、ということを、今から考えていくことです。

※ 技術的特異点:人工知能の開発や学習が進み、「人工知能自身が自分より強い人工知能をつくり出す」ことができると言われている転換点、また、その転換期のこと。「シンギュラリティ」や「2045年問題」と呼ばれている。

学生 2020年に向けてどんなことをしていますか?

世の中の動きにも左右されると思うので明言はできませんが、AR(※)とかVR(※)はまだゲームの中の世界ですが、それが2020年には大きく発展すると思っています。ハードウェアに依存しないAR・VRに発展するのではないですかね。また、ブロックチェーンを使ったサービス。我々は常に新しい技術をいち早くキャッチアップしてサービス化をしていきたい。

※ AR:拡張現実。Augmented Reality。人が知覚する現実環境をコンピュータにより拡張する技術のこと
※ VR:仮想現実、人工現実感。Virtual Reality。何もないところに、あたかも現実かのように世界を構築する技術

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企業とのタイアップ、産学協同、グローバル力がTECH.C.の強み

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学生 TECH.C.の強みは何だと思いますか?

企業とのタイアップ、産学共同、グローバル力がTECH.C.の強みだと思います。今後ますますダイバーシティ(多様な人材を積極的に活用しようという考え方のこと)が必要ですから、TECH.C.の考え・取り組みはとても素晴らしいと思います。いろいろな国境を越えて、みんなが学んでいってもらいたいです。また、イノベーションにはデザイン(創造力)とITが欠かせませんが、TECH.C.は、そのどちらにも強い学校だと思っています。ここまで揃っている学校なんて、そうそうありませんよ。

学生 これからTECH.C.の学生である私たちと是非取り組んでみたいと考えて頂いているプロジェクト等がありましたら、ぜひお聞かせください。

弊社のデジタルマーケティング部門では、ソーシャルハブ「Wayin(ウェイイン)」というサービスを活用して、企業のブランディングやプロモーションを手掛けているのですが、イベントなどを学生さんたちと産学共同できたら、面白いなあと思います。学生さんたちのフレッシュなアイデアを求めています。

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人と自分を比べずに。「自分が何をしたいのか」を決して見失わないように

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学生 これからロボット・IT業界を目指す人たちへのエールをお願いします。

為田 ロボット業界は今後ますます拡大していくでしょう。一方、IT業界は…どのように変わっていくのかは、わからない部分も多くありますし、変化が非常に速いです。そんな中で業界の中で生き残っていける人というのは、すばり「技術力が高い人」です。将来、たとえ内定もらってもほっとしないでください。社会人になってからの方が、勉強が大事になります。私も毎年新しいことを学ぶ日々です、みなさんも常に勉強していってください。

JTPに来てほしいなぁ…という気持ちは強いですが、その気持ちを抜きにして3つアドバイスします。まず、会社の名前や規模で選ばない方がよいということです。次は、人と比べないこと。人生は人それぞれですので、人と比べて落ち込んだりしないこと。最後は、「自分がなにをしたいのか」を決して見失わないようにすること。そうしたら、きっとみなさんそれぞれにとって、いい道が拓けるのではないかと思います。

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