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企業×在校生 対談プロジェクト

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学生
  • 1年 スーパーゲームクリエイター専攻 田村さん
  • 1年 スーパーゲームクリエイター専攻 青木さん
  • 1年 ゲームプログラマー専攻 高橋さん
  • 1年 スーパーITエンジニア専攻 馬服さん
  • 1年 スーパーITエンジニア専攻 チンさん(中国出身)
  • 1年 スーパーITエンジニア専攻 アレさん(イギリス出身)
  • 1年 Webクリエイター専攻 ハウさん(ミャンマー出身)

特別講師

  • コンスーマーマーケティング部
    部長
    高橋 一則
    ATIテクノロジーズジャパン、ダイアモンドマルチメディアシステムズでのセールス・マーケティング活動を経て、2010年にエヌビディア入社。GeForce製品のマーケティングやe-Sports支援に従事。

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NVIDIA(エヌビディア合同会社)×TECH.C.NVIDIA(エヌビディア合同会社)×TECH.C

AI(人工知能)は未来の助けとなる存在
スペシャリストを目指してほしい!

コンピューターグラフィックス技術に欠かせないGPUの世界的トップメーカーNVIDIA社。その技術は最新ゲーム機器「Nintendo Switch」にも使用され、AI(人工知能)や自動運転技術など最先端テクノロジーにも応用されています。未来の新たな可能性を生み出し続ける企業の理念、その開発に込められた思いを、ゲーミング担当の高橋さんに伺いました。

Contents

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「光に負けない速さ」で自ら動き、ゲーミングの楽しさを伝え広めたい

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学生 NVIDIA社の社風や雰囲気、理念を教えてください。

高橋 自分の裁量でやりたいことができる、いい意味で“自由”な会社です。雰囲気は、外資系とは思えないほど和やか。緊張せず自分の仕事に集中できるというのが、弊社の社風であり雰囲気です。トップのCEO(最高経営責任者)から一般の社員までの関係に階層がなく、全員がフラットで壁がまったくありません。理念としてあるのは、弊社CEOのジェン・スン・フアンが掲げる「スピード・オブ・ライト」。直訳すると「光の速さ」なのですが、彼が意味するのは「光に負けないくらい、自ら築いて動け!」ということです。それを受けて、従業員も光に劣らないスピード感を目指して業務をこなしています。

学生 どのようなお仕事をされていますか?

高橋 私は主にゲーミング部門を担当しています。いかにゲーミングを楽しんでもらえるかに日々取り組んでいて、具体的には、ゲームのプレイ環境をよりよくする「GEFORCE EXPERIENCE(ジーフォース・エクスペリエンス)」ツールの紹介や、パソコンを使った「e-Sports(エレクトロニック・スポーツ)」といったゲームの普及、発展を目的とした大会を主催しています。

学生 eスポーツの普及のためにどんなことをしていますか?

高橋 日本はe-Sports後進国です。そこにはまずはカルチャーの違いがあって、韓国や台湾には、ゲームができるパソコンが整った「アイカフェ」というインターネットカフェがあります。自宅でe-Sportsを始めるには高額なパソコンセットが必要になるので、経済的な負担が大きい。その点、IDとパスワードさえあればいつでもゲームができるアイカフェがあれば、気軽に始められます。現在、e-Sports普及において私たちが着目しているのが「プレイする楽しみ」と「観る楽しみ」です。そこで、プレイする楽しみとして「GeForce CUP」という大会を主催しています。楽しんでもらうには目標が必要。このような大会で賞を獲ることがプレイヤーの目標になればいいなと思います。最近はチームも増えてきましたが、日本には「景品表示法」という法律の壁があり、勝ってもあまり賞金がもらえません。このような問題点をクリアしていつか賞金1000万円の大会が開きたいですね。また、動画サイト「NVIDIA twitchチャンネル」を開設して、より多くの人たちにe-Sportsを観てもらう機会をつくっています。ファンを増やしていくためには、まず知ってから好きになってもらう過程が大切。ゲームの様子をリアルタイムで配信するストリーミングも大切に考えていますので、ストリーマーや声優の支援にも力を入れています。

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外付けボックスによって広がる
ゲーミングノートブックの可能性

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学生 外付けグラフィックスの拡張ボックスについて教えてください。

高橋 いま、ノートブックパソコンの可能性の1つとして挙げられるのが「家ではゲーム。外では軽く」のスタイルです。そこで重要になるのが、パソコンにデータを転送する「Thunderbolt(サンダーボルト)3端子」。外付けグラフィックス拡張ボックスというのは、Thunderbolt3端子を使って、外付けで高速のグラフィックスのやり取りができるものです。高速の端子がなかった時代にはUSBで繋いでいましたが、データの出力が遅く、グラフィックスの良さを生かしきれていませんでした。その点がThunderbolt3端子によって解決されたことは大きい。これによって、自宅ではThunderbolt3に外付け拡張ボックスを使ってゲームを楽しむ、外出するときは持ち歩くというノートブックパソコンの使われ方が可能になりました。日本の市場では、ここ1年のゲーミングノートブックの成長は2018年では、昨年比2倍です。以前は、ゲームをするのであればデスクトップを買うことが常識のように思われていましたが、実は現在の世代からグラフィックスに関してはノートブックとデスクトップは同じ性能なんですよ。かつてノートブックは消費電力の兼ね合いからワンランク性能を下げざるを得なかったのですが、最近は各メーカーさんの主力製品も120ヘルツ以上の液晶、144HzやG-SYNC機能搭載の製品も、コマ落ちなしでFPSが楽しめます。そのあたりは20万円くらいから販売されていますし、ゲーミングノートブックには各社力を入れていますのでさらに伸びていくんじゃないかなと思います。フレームレートを気にするゲームマニアでなければ満足できるものが、10万円程度で買えるようになっています。

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最初の一歩には人間のひらめきが必須
AIのアシストで自動運転を実現したい

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学生 AIはどれくらいの性能になっていますか?

高橋 AI(Artificial Intelligence:人工知能)にはさまざまな認識があるのですが、わかりやすい指標を挙げると「画像認識」。人間は認識の高い人でエラー率5%とされています。一方、AIは最近のImageNetというコンテストでは2%を切る結果がでていて、画像認識の能力に関してはすでに人間を超えていると言われています。

学生 今後、社会にとってAIはどんな立ち位置になると思いますか?

高橋 弊社CEOが常に願っているのは、私たちの技術、AIによって、これまでできなかったことをできるようにすること。同時に、自動運転などで交通事故によって亡くなる人の数をゼロにしたいということです。最先端でありながら、人の命を非常に大切に考えている会社。今後のAIはみなさんの未来の助けとなるものになればいいなと思います。ただし、あくまでも主導は人間。AIに予測はできますが、ひらめきはありません。最初の一歩を踏み出すために、人間のひらめきは永遠に残ると思いますし、それをアシストしてくれるのがAI。例えば、何かをするとき、AIの力を借りれば「何%正しくて何%は失敗しそう」など、具体的な数値で可能性が示されるような未来が来るかもしれませんね。

学生 クルマの自動運転の原理や国内での展望について教えていただきたいです。

高橋 自動運転には、大量のデータをAIに覚えさせます。例えば、目の前にあるものが「信号」なのか「人」なのか「自転車」なのか。道路を走っていたとき、陰から何かが出てくるか、こないのか、また出てきた場合に衝突する可能性は何%あってそれが時速何kmだったら止まれるか……そのような情報を高速に処理して、実際にいちばん安全に止まれるものを選ぶ、といったことを考えて運転技術を進めています。また、自動運転にはレベルがあるのですが、弊社が先日発表した車載人工知能コンピューター「Pegasus(ペガサス)」は、レベル5という最高性能のものです。クルマ自身が判断して目的地まですべて自動で進みます。アメリカの本社には「BB8(ビービーエイト)」という完全自動運転のクルマがあります。現在、国内で言われる自動運転はまだレベル2くらいです。完全自動運転を目指していますが、国内で実現するには、交通事情などさまざまな壁があります。もし、自動運転で事故起こした場合に、どこに責任があるか……そのような枠組みを含めて考えながら段階を踏んで、最終的には、運転席でコーヒーを飲んでいたら家に着くようなものを目指しています。

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人工知能を活用した「AIシティ」

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学生 NVIDIAさんの「AIシティ」という概念について教えてください。

高橋 「AIシティ(都市)」−−人工知能の機能を活用することによって、より効率よく質の高い生活が送れることを目的にした新しい都市(スマートシティ)ですね。例えば、弊社では監視カメラなどのエッジ側向けにAIコンピューティングプラットフォームを提供しています。監視カメラですのでデータ量は膨大。常にネットワークを介したやり取りでは、とても処理が重い。その点を解消するために、「カメラ側」に高性能な処理をさせて、より精度が高くタイムリーにある程度処理させるんですね。セキュリティは、いま最も注目のある分野。中国のHIKVISION(ハイクビジョン)という会社では、完全に監視カメラにAIの取り入れが進んでいます。

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何か極めようとする思いこそ専門学生の強み専門分野を突き詰めて学んで!

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学生 AI開発をするために何を勉強したらいいでしょうか?

高橋 AIが自ら学習し、成長する「機械学習」ですね。なかでも話題の「ディープラーニング(深層学習)」を少しでも学んでおくと強みになるでしょう。現状、日本ではディープラーニングに取り組んでいる技術者がとても不足しています。逆にそれができるスペシャリストは引っ張りあいの状況です。弊社では日本各地で「DLI(ディープラーニングインスティテュート)セミナー」を開催しています。ぜひ参加してディープラーニングを学んでほしいです。

学生 専門学校の強み、この業界を目指す学生にエールを!

高橋 専門学校生は1つのことを極めようという目的があって勉強に励んでいると思います。きっと社会の役に立つのはその道のプロの人間。みなさんのように専門分野を突き詰めて学んでスペシャリストになれば、企業で活躍するチャンスは多いかもしれません。好きだと思ったらとことん突き詰めて、夢を持ち続けてほしいですね。

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積極的に動けば
世界最先端の仕事のチャンスも

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学生 働くために何がいちばん必要でしょうか?

高橋 「働くために」ということで言うと、いま弊社では専門性がかなり求められています。弊社ではインターンシップも始めましたので、機会があれば参加してさらに興味を持ってもらえると嬉しいですね。また、得意なことをつくることも大切。特に尖った分野。先ほど話したDLIなどでディープラーニングを学んでいるような方は、採用の際にも注目していますので、みなさんも積極的に勉強してほしいです。

学生 NVIDIAさんで働くことで得られるチャンスは?

高橋 世界で誰もやったことのない仕事が経験できますね。定期的に行われるカンパニーミーティングでは、いま会社やCEOがどう考えてどんなことに取り組んでいるかが共有されます。社員は、その取り組みの中で「どこでどうチャンスを生かすことができるのか」を考えるミッションが与えられるので、申請次第では希望する部署に行けることもありますし、新しいチャンスに挑戦することもできます。ただし、どんなことも自分で動かないと誰も用意してくれません。積極的に動けば、さまざまなチャンスを与えてくれる会社です。

最初の一歩を踏み出すのは、AIではなく人間のひらめきです

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