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企業×在校生 対談プロジェクト

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特別講師

  • 代表
    河﨑 高之
    マイクロソフト、スクウェア・エニックスでプロデューサーとして数多くのゲームを制作。2010年からエピック・ゲームズ・ジャパン設立にあたり「アンリアル・エンジン」のライセンス営業・技術サポートをしながら代表を務める。

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Epic Games Japan × TECH.C.Epic Games Japan×TECH.C

「効率化」によって生まれる可能性をゲーム以外の市場でも実現したい

効率化を追求したゲームエンジン「Unreal Engine(アンリアル・エンジン)」。表現力と画像の美しさに定評があり、近年ではゲーム業界にとどまらず、アニメや映画などさまざまなシーンで活用されている。国内ライセンスを管理するEpic Games Japan代表・河﨑高之さんに、ツールを使う上でのアドバイスや業界に入る際の心構えを伺いました。

学生
  • 1年 CG映像クリエイター専攻 鈴木さん
  • 1年 CG映像クリエイター専攻 永田さん
  • 1年 スーパーCGクリエイター専攻 伊藤さん
  • 2年 ゲームプログラマー専攻 鈴木さん
  • 2年 ゲームプログラマー専攻 廣川さん
  • 2年 スーパーゲームクリエイター専攻 富岡さん
  • 2年 スーパーゲームクリエイター専攻 藤田さん

Contents

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ゲームエンジンによる効率化でハイクオリティなゲーム制作が実現

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学生 どのようなお仕事をされているのでしょうか。

河﨑 大きく分けて2つの仕事をしています。ひとつは「UnrealEngine(アンリアルエンジン:UE)のライセンス営業です。ゲームメーカーや開発会社にUEを使ってもらう契約、また使っていただいている企業には技術的なサポートをします。もうひとつは、2018年3月に始まった自社ゲーム「Fortnite(フォートナイト)」の国内でのパブリッシングやマーケティングです。

学生 ゲームエンジンとは何でしょうか。またUEの特徴を教えてください。

河﨑 もともとゲームは、個々のアクションなどすべての作業を1から作っていましたが、実はジャンルを問わず、どんなゲーム制作でも共通して使う機能があります。例えばボタンを押したらジャンプする、横に動く、地面の上に立つ……その共通する部分をパッケージ化したものがゲームエンジンです。「どのゲームでも必要となる部分」を共通化し、毎回ゼロからではなく途中から始めることで、同じ時間とお金でも、基礎部分以外のゲーム本来の遊び部分やおもしろさにもっとエネルギーをかけられるのではないか。これがゲームエンジンの発想です。
UEは映像がキレイとか、ハイエンド(最高級)向けあるいは大作向け、といった印象を持たれがちですが、弊社が大事にしているのは「開発の効率性」です。ハードは日々進化しますが、それに合わせたものを作ろうとすると、その分エネルギーや作業時間がかかる。だからといって確実に売れるかはわかりません。ビジネスとして成立しながらクオリティの高いゲームを新しく作り出せる、それこそが私たちが一番大事にしていることです。その意味では、効率よくハイクオリティなものを作れるのがUEの特徴だと考えています。

学生 どのような人が活躍していますか?

河﨑 自分から動いていける人ですね。「私の仕事はココからココまで」という人には向いていない会社。頼まれなくても自分から率先して動ける人じゃないと務まらないかなとは思います。

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興味をきっかけにすればツールスキルの上達につながる

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学生 初めてUEを使う人にアドバイスをお願いします。

河﨑 UEは歴史のあるソフトウェアで、背景も広く、情報量も膨大なので、最初どこから手を付けていいかわからないという話はよく聞きます。一気に全部覚えるのは無理なので、自分の興味のあるところや、挑戦したいことから入るのがいいかもしれません。興味を持って触れていれば横に広がっていく。まずは自分のやりたいことを決めて、それを取っ掛かりにするのがいいかなと思います。弊社サイトにはビデオチュートリアルやドキュメント、サンプルのコンテンツがあるので、興味のあるサンプルを見ながら進めていくことをおすすめします。

学生 UEを使うために必要な技術はありますか?

河﨑 職種にもよりますが、英語ができるに越したことはありません。弊社でもローカライズ(日本語対応)していますが、どうしてもスピードが遅かったり、足りない部分があるので、もとの英語のドキュメントやソースが読めるとUEに限らず、今のゲーム開発では大きな武器になると思います。また、Mayaや3ds Maxなど3Dツールの知識があれば、興味の取っ掛かりが見つかりやすい。プログラマーであればC++の知識もあるといいと思います。

学生 UEの今後の具体的なビジョンを教えてください。

河﨑 もともとUEはゲームエンジンなので、ゲーム制作には使いやすい一方、映像やCG向けにはわかりにくい点が多いのも事実です。ゲーム以外のノンゲーム市場が大きくなっているので、使いづらいというフィードバックを汲み取りながら機能を追加しています。今後もゲームだけでなく、映像業界や建築業界でも使いやすい機能やツールを増やしていきたいですね。ゲーム面では、ハードの進化や世の中の状況を見ながら開発することになると思います。

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ネットが発達した現代では「引き出しの持ち方」が変わってくる

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学生 今はゲームを作る時に、インターネットで検索すれば答えが載っている時代ですがどう思いますか。

河﨑 ゲームに限らず、インターネットを使えばすぐに何でも分かるようになり、個人が持っている引き出しの多さ、少なさはかなり平準化されている時代なのかなと思います。一方、そこから何をやるかは個人の力。ひと昔前では映画1本観るのも大変で、ある映画を観たことは、非常に差のつく経験値として引き出しになりました。しかし今はオンラインなどですぐに観られる。つまり、ある映画を観ているかどうか、あるゲームをやっているかどうか、では差別化できなくなっています。このような環境で、勝負するにはどこに強みを持てばいいのかを考えることが大切だと思います。

学生 オリジナリティということでしょうか?

河﨑 「引き出しの持ち方」が変わるというイメージですね。

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「ひらめき」の可能性を増やすのはインプット

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学生 新たなアイデアを生み出すためにやっていることがあれば教えてください。

河﨑 ひらめきや思いつきは、「降りてきた」など言われますが、実は自分の中にある別のもの同士が無意識のうちにくっついて、出てくるものだと考えています。例えば、ある日テレビで見た戦争の話と、さっき子供から聞いた小学校の話が、どこかで結びついて新しいアイデアになる。吸収したものが心の底や頭の底に沈んでいて、それらが知らない間に化学反応を起こして出てくるのがひらめきだと思います。誘発することはできませんが、材料を増やすことはできるはずです。そのためにはとにかくインプットする――本を読んだり、新聞を読んだりニュースを観たり、世界で何が起こっているのか、さまざまなことに興味を持つこと。インプットを増やすことがひらめきにつながりますし、どんな人と話してもきっかけにはなるのでそこは意識しています。

学生 仕事のやりがいを感じるのはどんな時でしょうか?

河﨑 ゲームエンジンの方でいうと、自分が好きだったタイトルやシリーズ、尊敬しているクリエイターの方にUEを使っていただいて、なおかつ「おかげでいいものができた」「助かったよ」と言われることはとても嬉しいですね。同じようにUEを使って作られたゲームが、たくさんのユーザーの方に遊んでいただき評判がいいときには、自分も1つの力になれたのかなと思います。「Fortnite」では、自分の関わっているゲームで遊んでくれる人がいることが何よりも励みになりますし、やりがいになっています。

「相手」を想定しながらものづくりできるのがプロ

学生 ゲーム業界で求められるスキル、また就職する上で大切な心構えは何でしょうか?

河﨑 ここ数年はゲームの過渡期です。ビジネスモデルが大きく変わっていますが、そのような早い変化についていける人しか残れないと感じます。若い人にとっては、常に新しいものを求めて自分をレベルアップする気構えも非常に大事です。また、大型タイトルでは、多くの人と長い時間をかけて制作することもあります。新人の場合、ひたすら1アイテムのモデルだけを作るなど、裏方の仕事を長時間続けるケースが出てきます。決しておもしろい作業ではないし、本人も「ゲームを作っている」ということを感じづらいかもしれませんが、彼らがいないとゲームができないのも事実。その下積みの時期のつらさや大変さを楽しめるかどうか、地味な作業でも好きなゲームに貢献しているんだと思えるかどうか――それを感じる能力が弱い人は長続きしにくいかもしれません。

学生 素人でもUEを使ったいいゲームを出していますが、プロとアマチュアの境界線はどこにあると思いますか?

河﨑 「誰のためにものを作っているか」でしょうね。プロの視線の先にはお客さんがいて、その人達がどんなものを喜ぶかを理解した上で作る。一方、作ること自体を楽しむのがアマチュアで、どちらがいい、悪いではありません。ただプロになりたいのであれば、市場で求められていることやユーザーの好みをふまえた上で、自分の作りたいものやメッセージ性を載せる。お客さんを想定してものづくりできることがプロの条件だと思います。

学生 学生中に作っていたほうがいい作品や、学んでおいたほうがいいものはありますか?

河﨑 今はインターネットで何でも拾えますし、UEはオンラインで素材が買えるので「学生さんが完成度の高いゲームを持ってきたけど、どこまでがその学生の手柄なのかがわかりにくい」という話はよく聞きます。それが現代の風潮だと思うので、僕なら真逆に行ってみるかもしれません。世間で売られているものを一切使わずに徹底的に自分で作ってみるとか……。人と違うことをするのはリスクもあるけどおもしろいんじゃないかなと思います。もし、ゲームの仕事に就きたいと思っている人は1日2時間、365日ゲームをしてください。映像制作に行きたい人は毎日1本映画を観る。自分が仕事にしたいと思っていることを1日2時間365日言い訳せずに続ける。それが辛くてできないようなら他の道に進んだほうがいいと思います。

学生 エピック様からみて、TECH.C.の強みは何だと思いますか

河﨑 海外からの留学生、非常に優秀な人が多いので一緒に勉強している日本人の学生にとっても刺激になる環境だと思います。高田馬場という立地は、舞台や映画、ゲーム、サブカルチャーなど興味を持ったことにアクセスしやすい立地にあり、恵まれているなと感じています。

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