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企業×在校生 対談プロジェクト

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特別講師

  • エバンジェリスト
    池和田 有輔
    フリーランスとしてWEB制作・広告制作のキャリアを経て、現在はエバンジェリストとしてUnityの伝道活動に携わりつつ、Made withUnity日本版の編集長を行っている。
  • エバンジェリスト
    山村 達彦
    テラシュールウェアを立ち上げ、Unityの情報発信を積極的に行いながら、現在はフィールドエンジニアとしてUnityユーザーのサポートを行っている。
  • エンジニア
    安原 祐二
    20年のコンシューマ開発を経て、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社に参加。現在はフィールドエンジニアとして活動中。

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ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社 × TECH.C.Sega×TECH.C

さまざまな技術の融合で広がるこれまでにない新しい世界

世界中で使われる代表的ゲームエンジン「Unity(ユニティ)」。今ではゲーム制作ツールとしてだけではなく、さまざまな技術の組み合わせを可能にする「ハブ」として、新たなテクノロジー開発分野でも注目を集めている。最前線で技術を見つめ続ける3名の社員に、職場やサービスの話のほか、ユニークな考え方を伺ってきました。

学生
  • 1年 スーパーゲームクリエイター専攻 齊藤さん
  • 1年 スーパーゲームクリエイター専攻 関口さん
  • 1年 スーパーゲームクリエイター専攻 高木さん
  • 1年 ゲーム企画・シナリオ専攻 チョウさん
  • 2年 ゲームプログラマー専攻 青木さん
  • 2年 ゲームプログラマー専攻 君田さん
  • 2年 スーパーゲームクリエイター専攻 田村さん
  • 3年 スーパーゲームクリエイター専攻 鷲頭さん

Contents

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全社員で共有する3つの企業ミッション

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学生 御社の企業理念を教えていただきたいです。

池和田 弊社の社員がみんなで共有している目標は3つあります。1つはゲーム開発の民主化、2つ目はむずかしい問題を解決すること、3つ目が開発者のみなさんを成功に導くことです。まずは開発の民主化、つまり「誰でもゲーム制作ができるような環境、世界を作ること」が弊社の骨子。開発者だけでなくみんなが使えるゲームエンジンを提供することを最も大切に考えています。ゲーム制作は困難を伴うものです。それらの問題を解決し、ユーザーさんを成功に導くことも同じくミッションとして掲げています。

学生 会社の雰囲気はどのようなものですか?

池和田 自由が公認されている環境だと思います。個人の判断に任されている部分が、一般の会社より多い気がします。その一例がリモートワークです。出勤は義務ではなく、自宅や好きなところで働いている人が多いのも弊社の大きな特徴だと思います。

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問題点にいち早く気づき解決する能力がほしい

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学生 社員同士のコミュニケーションの取り方や雰囲気を教えてください。

山村 飲み会はありますし、近い席同士で雑談していることもあります。

池和田 オフィスの一角にお酒を置いてあるスペースがあるので、仕事が終わったらそこに集まるなど、基本的にはみんな仲のいい会社ですね。個人主義の人が多くてそれぞれが勝手に行動はしているのですが、目につくかぎり、人間関係に悩んでいる人はいないような気がします。

安原 組織として仲良くさせるためにわざわざイベントを企画するわけではなく、個人にまかせている雰囲気ですね。

学生 仕事を円滑にするために何か努力しているようなことはありますか?

池和田 効率的に仕事を進めるためのタスク管理そのものが仕事ですね。

安原 想定されているよりも仕事の区切りというもの少ないです。ずっと仕事でずっとプライベートみたいな…。

学生 新入社員に求めるスキルなどはありますか?

山村 特化したものがあると役割を与えやすいかもしれません。

池和田 小さい会社なのでまだまだ問題はたくさんあります。一人ひとりが、問題にいち早く気がついて解決するべきだと思うので、個人的には問題を「見つける能力」と「解決する能力」は必要だと考えています。自由な会社ですが、ルールがなくてもちゃんとやっていけることも重要な能力です。

安原 一緒に働く同僚の観点で話すと、自分で幸せになってもらえたら十分です。時として仕事は大変なので、その時に一人で抱えて辛くなることは、周りも望んでいません。ちゃんと自分で幸せを確保できる人は仕事がやりやすいですね。

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「技術のハブ」によって広がる新たな可能性

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学生 Unityの始まりについて教えてください。

池和田 もともとはデンマークにいた3人の若者が中心となって作り上げたソフトウェアです。2005年ごろの話と聞いていますが、Macのゲーム開発コミュニティを通じてオンラインで知り合い、何かゲームを作ろう、と意気投合したのがきっかけ。どんなゲームを作るかが決まらず、とりあえず作ったのがゲームエンジンで、それがUnityの原型と言われています。急成長したのはモバイルの対応。当時はゲームを作るためのフレームワーク、ゲームエンジンのようなものはほとんどなかった状況なので、市場のニーズを勝ち得て、爆発的に成長したようです。

学生 Unityはゲームに使われることが多いと思うのですが、それ以外で使われている例を知りたいです。

山村 研究開発などに使われることが多いと聞いています。Unityは、共通基盤の上にものを載せていくタイプのエンジンなので、他の技術と結合しやすいのも特徴。例えば、モーションキャプチャーの「Kinect(キネクト)」やVR(VirtualReality:仮想現実)と他のテクノロジーを合わせたり、何らかのエンジンと組み合わせることも可能です。Unityは、技術を繋ぐ「ハブ」の役目。さまざまなテクノロジーを融合して、新しいものやおもしろいことをするために使われています。

池和田 自動車と建築と映像業界が多いとされていますが、実際はもっと多くの分野で活躍しています。例えば医療分野では、お医者さんが実際の手術前に行うシミュレーションでも活用されています。実際の手術で使う道具はどれがいいか、シミュレーションを使って選ぶそうです。

山村 AR(Augmented Reality:拡張現実)やVRの分野でもシェア率が非常に高く、それらを基盤とした技術の70~90%にUnityが使われていると言われています。

学生 日々お仕事をしている中でやりがいを感じることはありますか?

安原・山村 やりがいを意識したことはあまりないですね、いつも楽しいですし。

池和田 確かに楽しいですね。会社から与えられた大きな目標をこなすのもひとつですが、やはり自分で立てた目標がクリアできたらやりがいを感じると思います。例えば、セミナーなどで話をする機会があるのですが、アンケートやSNSなどでよい反応があるともちろん嬉しい。ですが、それよりも自分で成功したという実感を得ることのほうが私にとっては重要。みなさんも、人の評価だけを気にするのではなく、自分でハードルを作ってクリアすることを1つの尺度として生きたほうが楽しいと思います。

安原 ユーザーからの反応にはいいものも悪いものもあります。うまくいったときは喜びますし、失敗したときには落ち込みますが、それはあくまでも「評価」であって、やりがいとはちょっと違う気がします。

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ユーザーからの意見をすくいあげ、商品に反映していく

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学生 バージョンアップの際、ユーザーからの意見をもとにしているのか、社内で考えているのか教えてください。

山村 基本的には会社内で考えていることが多いですが、同時に「ユニティフィードバック」といったユーザーからの意見を参考にすることもあります。

安原 フィードバックは、ユーザーがほしいと思う機能に投票するシステムで、1アカウントにつき、月に20票くらい入れられます。そこで上位に上がってきたものは優先度が高まりますね。

山村 同時に我々はリリース前に「ベータ版」といったサンプルを提供しています。そこであがったフィードバックから、理にかなっているものはエンジンに反映させています。

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ゲームに限らず「作る」ことを楽しんで

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学生 アイデアを考えるときに取っている方法はありますか?

山村 私は、毎回ゴールを定めています。これが達成できたら勝ち、これが達成できなかったら負け、という勝利条件を設けて、そこにフォーカスを当てることが多いです。

安原 私の場合は毎朝のジョギング。外部からの情報を遮断するための時間で、講演で話すことなどじっくり考える必要があるものは、その時間に考えつくことが多いですね。

池和田 私は銭湯が大好きで、週に2回ほど行くのですが、そこは完全にシンキングタイムで「これをじっくり考えよう」と考えるべきことを持って出かけることが多いですね。

学生 会社に入って一番よかったと思うことは何でしょうか?

津秦 弊社では、多方面にさまざまな技術を伸ばしています。そのためいろんな方向の情報を選べるのは、この会社ならではのいいところだと思います。以前、ひとつの情報に特化している開発会社で働いたことがあったのですが、身近なところにさまざまな技術があるにもかかわらず、自分は担当する特定の分野にしか触れられない。そこが私には合わなかったので、その点ではあらゆる方向の技術を見ることができ、実際に触れ、貴重な話を聞いたりできるこの環境はうれしいことですね。

学生 業界を目指す人にメッセージをお願いできますか。

池和田 ゲームとはもっと普遍的で空気みたいにあるもの。ゲーミフィケーションという言葉があるのですが、例えばiPhoneのアプリ1つとってもゲーム的な要素がないもののほうがむしろ少ない。ゲームを作ることだけにこだわらなくてもゲーム的な要素というのはいろんなコンテンツを作る上で絶対に必要なものです。逆にゲームを作る上で必要なことは、どんなコンテンツを作る上でも役に立ちます。それを生かした上でゲーム以外も含めて何かを作るといいのではないかと思います。やりたいことは変わると思うので、その時の自分の気持ちに合わせて生き方を変える。そういった柔軟な考えを持っていれば、きっと世の中が楽しくなると思います。

安原 弊社サイト「Unity Connect」の「Unityお学びグループ」というコーナーでスタッフが担当して記事を書いています。業界を目指す人に向けてのメッセージ性が強く、非常におもしろいのでぜひ読んでみてください。

山村 多くの人が、ゲーム業界に「入ること」を目指している印象がありますが、それよりも「作ること」を目指してほしいですね。ゲームに限らず、何かを実際に作ることは楽しいですし、作ったものでいろんなことができて、それが評価されると嬉しい。その感情を忘れないでたくさんのものを作り続けてもらいたいと思います。

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