ARクリエイター
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ARクリエイター

仮想現実の世界を生み出す

ARクリエイターとは

AR技術を活用して現実空間とバーチャル空間の融合を実現する

ARクリエイターはARコンテンツの開発を行い、現実世界を拡張する新しいタイプのクリエイターです。ARを使ったコンテンツにはゲーム・アプリ開発、アート展、イベント演出などがあり、現実世界とバーチャル世界を連動させたフィットネスゲームのような斬新なアイデアが生まれています。最近ではARを取り入れるSNSも増えており、TikTokやインスタグラム、スナップチャットでは独自のARツールの提供を開始しました。このようにAR技術への期待は大きく企業の投資も活発です。なのでこれから未来へ向けて社会での利用が広がっていくことは間違いないでしょう。そんな最先端技術を扱うARクリエイターはこれから先、ニーズが増えるであろう将来性の高い職業だと言えます。

ARとは?VR、MRとの違いは?

カメラやスマートグラスを使った「現実をデジタルデータで拡張する」技術

空中に現れたAIガイドが道案内をしてくれたり、手に取った商品の詳細データが半透明のパネルに浮かびあがる。SF作品ではお馴染みのこうした技術は「AR(Augmented Reality)」といい、日本語では拡張現実とも呼ばれます。ARデバイスを通して世界を見ることで、現実世界にコンピューターによるデジタル情報を上乗せして現実を拡張してくれるのがこのAR技術です。よく似た技術にVR(仮想現実)がありますが、VRは仮想世界へ人間の生活空間を広げる技術で、現実へ情報を付加するAR技術とは目的が違います。また、ARとVRの2つを組み合わせた技術をMR(複合現実)といい、AR/VR/MRのような現実世界に存在しないものを表現する技術の総称をXRと言います。Facebookの社名変更でも話題になったメタバース(巨大仮想現実空間)もこのXR技術を根幹としており、まさに最先端の分野と言えるでしょう。

どんな仕事?

ARコンテンツは多くのスペシャリストの力を合わせて完成する

ARコンテンツはさまざまな要素の組み合わせです。完成させるにはアプリの挙動を制御するプログラム、情報を表示するためのCGモデル、ユーザーへ提供する表現を決めるデザイン、ユーザーの行動に合わせた演出するたのエフェクトといったいくつもの要素が必要となります。ひとりで全部やってしまうジェネラリストと呼ばれる人もいますが、それなりの規模のARゲーム開発などでは分業してそれぞれのスペシャリストがそれぞれの業務を担当するのが普通です。開発にはゲームエンジンが使われることも多くUnityを扱えるゲームクリエイターはAR開発でも力を発揮しやすいでしょう。

  • POINT01

    企画

    どんなAR作品をつくるか、どんな風に現実世界へARキャラクターを表現するかなどを考えます。ARは今までにない技術なのでUIや表現を工夫しなければなりません。

  • POINT02

    CGモデリング

    空間上へ出現させるキャラクターや小物などを制作します。視覚情報としてユーザーの目にはいる部分となるため、作品の印象を決定付ける重大な工程です。

  • POINT03

    エフェクト

    ユーザーの行動に合わせた演出を表現したり、感性を活かしたエフェクトを制作します。アプリやイベント、アートなど求められる演出は作品の種類によってさまざまです。

  • POINT04

    プログラミング

    企画のコンセプトを実現できるようにアプリ開発をします。UnityやUnreal Engineのようなゲームエンジンもよく使われています。

どうすればなれる?

ゲームエンジンの扱い方などARコンテンツ制作のノウハウをしっかりと身につけよう!

AR開発ではプログラミング、モデリング、エフェクトなどの要素が必要となりますが、これらの工程はゲーム開発のノウハウを活かせる工程なのでゲーム系の専門学校で学ぶことがその後の役に立ちます。ARクリエイターにはプログラマーやCGクリエイターのように1つの専門を極めたスペシャリストとすべての工程を自分でやるジェネラリストがいます。どちらも魅力ある働き方なので、なりたい自分をしっかりとイメージして専攻を決めましょう。ARをはじめとしたXR分野での求人は年々増えています。とにかく手を動かしてポートフォリオを作成し、自分の成果をアピールする準備をしてから就職活動にのぞみましょう。

求められる知識・資質を磨く

  • POINT01

    ゲームエンジンの知識

    多くのARコンテンツでUnityやUnreal Engineといったゲームエンジンが利用されています。ゲームエンジンを使ったARコンテンツづくりの方法を覚えましょう。

  • POINT02

    プログラミング

    上記のゲームエンジンの知識にも関わるのですが、UnityならC#、Unreal EngineならC++というプログラミング言語を使用することでより細部までこだわった開発が可能となります。また、ゲームエンジンを使わない開発では自分でいちからプログラミングをしなければなりません。

  • POINT03

    表現力

    ARという新しい分野では新しい表現が求められます。表現力を磨きARに最適な見せ方や演出をさぐりましょう。AR上での表現には3D技術が使われるので3DCG制作スキルがあると役立つでしょう。

必要な資格・試験情報

ARクリエイターになるための必須資格というものはありませんが、役立つ資格はいくつかあります。ゲームエンジンの扱いなら、Unity公式資格であるUnity 認定資格、3DCGスキルの向上ならCGクリエイター検定などがオススメです。また、アクセスできる情報量を増やすために英語力を鍛えるのも良いでしょう。TOEICのような英語検定を受験して自分の英語力をアップさせれば、海外の最新情報をいち早く知れるようになれます。また、日常の中で「表情・視線」「しぐさ・体の動き」「陰影・立体感」などを意識して観察をすることで、よりリアルな表現を創りだすことができるようになるでしょう。日頃から観察眼を鍛える努力は欠かせません。

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