VTuberとは
アバターを使い一人のキャラクターとして配信
VTuberとは、Vtuber(ぶいちゅーばー)はVirtual YouTuber(バーチャルユーチューバー)の略称です。VTuberの元祖であるキズナアイさんが「Virtual YouTuber」を名乗ったことが始まりとされています。当初は動画投稿が中心でしたが、現在ではにじさんじやホロライブのようにライブ配信をメインとする活動スタイルが主流となっています。活動プラットフォームはYouTubeに限らず、Twitch、ビリビリ動画など多岐にわたります。呼称も「Vライバー」「バーチャルタレント」「バーチャルシンガー」などさまざまですが、総じて「デジタルキャラクターの姿でライブ配信・動画投稿を行う人」を指します。
VTuberとアニメキャラクターの違いは?
VTuberのアバターはイラストレーターによってデザインされるため、一見するとアニメキャラクターと見分けがつきません。 最大の違いは「実在の人格」が存在しているかどうかです。 脚本・設定に忠実なアニメキャラクターとは違い、VTuberは配信者自身の個性が配信や活動に大きく反映され、それがVTuber独自の魅力となります。また、ファンとの距離感も大きな特徴です。リアルタイムでコメントに反応したり、ファンアートにいいねをつけるなど、双方向のコミュニケーションができることは、従来のアニメキャラクターにはない魅力です。 自分の「推し」キャラクターが直接反応してくれる体験は、VTuber文化の中でも重要な要素となっています。
どんな仕事?
ライブ配信やメンバーシップ、企業案件など仕事はさまざま
趣味ではなく仕事としてVTuberを考えた場合、収益化の有無が重要となります。VTuberの主な収入源としては、広告収入、スーパーチャット(投げ銭)、メンバーシップ(有料会員)、企業案件、グッズ販売があります。 人気VTuberになると大手企業とのコラボやライブなど大規模なイベントにも関われるようになり、活躍の場所は大きく広がります。 最近では他のVTuberやストリーマーと一緒に大会を開くなど、VTuberの垣根を超えた交流も活発になっており、それが新たな人気を生んでいます。
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POINT01
ライブ配信
自分のチャンネルでゲーム配信や雑談をします。視聴者とリアルタイムでコミュニケーションしながら配信する多くのVTuberにとってのメイン活動です。生放送ならではのハプニングや一体感が味わえます。
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POINT02
動画投稿
短尺のネタ動画や歌ってみた、オリジナル楽曲などを投稿します。動画編集にはテロップやエフェクトの挿入など多くの手間と時間が必要ですが、その分、多彩な表現が実現できます。完成度の高い動画を作るためには、編集者のセンスや技術が重要です。
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POINT03
メンバーシップ運営
メンバーシップは有料会員サービスのことです。メンバー限定の配信やスタンプといった特典があります。
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POINT04
ファンサービス
SNSを通じて近況報告やお知らせを発信し、ファンアートやファンの投稿にリアクションすることでファンとの交流を図ります。地道なファンサービスがファンのモチベーションを高め、コミュニティの盛り上がりや活動全体の活性化に繋がります。
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POINT05
大会参加
人気が出てくると動画やグッズ、企業とのコラボアイテムの販売など、収益化につなげていきます。これによりさらに多くのファンを惹きつけることもできるでしょう。
どうすればなれる?

VTuberへの道のり
VTuberになる方法には個人で始める方法と事務所からデビューする方法があります。個人ならアバターと配信機材があればすぐにでもスタートできます。しかし、VTuberが2万人以上いる今の時代、個人ですぐに人気を得るというのは難しいです。 まずは趣味としてはじめ、軌道に乗ったら専業にシフトするなど柔軟に活動しましょう。次に事務所からデビューする場合、信頼できそうな企業の募集を探しオーディションの合格を目指しましょう。トーク力や個人VTuberとしての活動実績、誰にも負けない個性など自分の強みをアピールするのが重要です。事務所所属なら事務処理や営業、技術サポートなど個人では手の回らない部分を補ってもらえたり、デビュー時に注目を集めスタートダッシュをしやすいといったメリットがあります。その一方で、にじさんじやホロライブ、ぶいすぽっ!といった大手事務所への所属は非常に狭き門となっており、自分自身にも優れた能力が求められます。オリジナルアバター制作や、動画制作、トークスキル、SNS運用、といったスキルを磨きたいならイラスト・CG・映像を学べるVTuber向けの専門学校がオススメです。
求められる知識・資質を磨く
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POINT01
トークスキル
長時間の配信でも視聴者を飽きさせない会話力と、コメントに即座に反応できるコミュニケーション能力が不可欠。 ゲーム配信ではハプニングに対する面白いリアクションも大切です。
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POINT02
配信知識
視聴者に快適な配信を届けるためには配信機材の設定やOBSのような録画ソフトの設定の最適化が必要となります。また動画編集スキル、トークスキル、SNSの運用スキルなども不可欠です。
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POINT03
コンテンツ制作力
動画編集ソフトの扱い方や、切り抜きやテロップで魅力的な映像を作り出すスキルが重要です。 また、盛り上がる配信を考える企画力も大切です。
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POINT04
法律知識
配信で使用する素材やBGM、ファンアートなどの著作権に関する正しい理解が求められます。権利関係のトラブルを避けるためにも基本的な法律知識は頭に入れておきましょう。
必要な資格・試験情報
VTuberに特化した資格はありませんが、活動をスムーズに進める上で役立つスキルを紹介します。 はじめに紹介するのは「アドビ認定プロフェッショナル(ACP)」です。動画編集ソフトの「Premiere Pro」や、動画の表紙であるサムネイル作りなどでつかう「Photoshop」に関する認定試験です。Adobe製品は高価なので代替ソフトを使う人も多いですが、映像制作の業界では標準的なツールとされているため、基本操作を理解しておくと非常に有利です。 その他に「ビジネス著作権検定」は、配信ではゲーム、BGM、ファンアート、その他素材など、誰かの制作物をよく利用します。 ライセンスに沿った利用をしないと、最悪の場合アーカイブの削除や賠償といったことにもなりかねません。著作権に関する基礎知識をしっかり身につけておくことをおすすめします。